| 弟主 |
「ｚｚｚｚｚｚｚｚ」
|
| 兄主 |
「どうやら、しっかり寝てるみたいだな…………」
|
| 弟主 |
「……ひぎ、こあら……」
|
| 兄主 |
「！！吃驚した、寝言か………」
|
| 弟主 |
「にいちゃ………」
|
| 兄主 |
「何だ？」
|
| 弟主 |
「にゃっ！」
|
| 兄主 |
（やべぇ反射で！）
|
| 弟主 |
「………だれかいる」
|
| 兄主 |
「フィンランドサンタクロース協会日本支部所属、一色慧君専属サンタ見習いです」
|
| 弟主 |
「せんぞく？」
|
| 兄主 |
「最近サンタの職がすっげぇ人気あってサンタあまっちゃうからいい子には専属がつくんだ！」
|
| 弟主 |
「へぇー！」
|
| 兄主 |
「子どもに姿見られたら見習いから一人前のサンタになれないから、誰にも内緒だぞ」
|
| 弟主 |
「うん！」
|
| 兄主 |
「サンタさんがいい子の慧君にプレゼントをもってきたよ」
|
| 弟主 |
「やったぁ！」
|
| 兄主 |
「慧君が気に入るようなおもちゃだ。だけどね、中身が何であれ、熱中しすぎておにちゃんの言うこと聞かない子には来年サンタさんはこないかもしれないぞ？」
|
| 弟主 |
「えっ、やだやだ！サンタさん、らいねんもきて！」
|
| 兄主 |
「慧君がお兄ちゃんと仲良くやっている限り、サンタさんは毎年来るよ」
|
| 弟主 |
「なかよくします！」
|
| 兄主 |
「いい子だねー」
|
| 弟主 |
「いいこですー」
|
| 兄主 |
「プレゼントは明日の朝まで開けちゃダメだよ、触っても駄目だ」
|
| 弟主 |
「えー」
|
| 兄主 |
「本当は明日の朝まで起きちゃいけなかったんだぞ」
|
| 弟主 |
「はーい。プレゼントはベッドのはしらのくつしたのなかね！おにいちゃんがつくってくれたんだよ！」
|
| 兄主 |
「（知ってるよ。我ながらいい出来だ）はいはい」
|
| 弟主 |
「サンタさんっていいこにぷれぜんとわたすんでしょ？わたしてほしいのがあるの！」
|
| 兄主 |
「うぇっ！？」
|
| 弟主 |
「だめ？僕ね、おこづかいでね、このまえねきゅうしゅう行ったときね、おみやげのおみせでねぷれぜんとかったの。おにいちゃんにまだわたしてないの。だからおにいちゃんにサンタさんからね、わたして？」
|
| 兄主 |
「（内なる嵐は只今狂喜乱舞しております）…………お兄さんは多分ものすごく後ろ宙返り三連発するくらい喜ぶと思うよ！」
|
| 弟主 |
「ぜったいわたしてね」
|
| 兄主 |
「かならずわたすよ。それじゃあそとにトナカイを待たせているから慧君はもう眠るんだよ？」
|
| 弟主 |
「そとにトナカイさん！？じゃあ！おにいちゃんがいってた、えんとつのないゲンダイシャカイではマドからフホーシンニュウするサンタがいるってほんとうだったんだ！」
|
| 兄主 |
「そ、そうだよ」
|
| 弟主 |
「じゃあ、マドからかえるの？」
|
| 兄主 |
「もちろんだよ……じゃあね慧君、メリークリスマス！」
|
| 弟主 |
「メリークリスマス！サンタさんありがとー！」
|
| （ヒュー……ドサッ） |
